2014年の映画「好きっていいなよ。」。
この映画に関しては、スゴイです。今の高校生はこんなにことになってんのか(白目)と思った。
ネタバレするのもアレなので、こちらのブログにのみ記したい。
福士蒼汰くんってガングロたまごちゃん(おでんくん)みたいな肌の色してるよね。
葉月かなえの同名少女漫画をTV「桜蘭高校ホスト部」の川口春奈とTV「あまちゃん」の福士蒼汰主演で実写映画化した純愛ラブ・ストーリー。恋に臆病なヒロインが、ひょんなことから学園一のイケメン男子と恋に落ちていくさまをピュアに綴る。監督は「森崎書店の日々」の日向朝子。
友だちも恋人も作らず、心に堅い鎧をまとって生きてきた16歳のめい。学校でも当然のようにいつも一人きりで、周囲からは変人扱いされていた。そんなある日、ふとした誤解から学校一のモテ男・黒沢大和にケガをさせてしまう。ところが、大和はなぜかめいを気に入り、一方的に友だち宣言した上、今度はストーカーから守るためにとキスまでしてしまう。初めてのキスに動揺を隠せないめいだったが、大和の純粋な気持ちに少しずつ心を開いていく。そんなめいの前に、大和に一途な想いを寄せる恋のライバルも現われ…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=348228
さあ。この映画の何がすごいのでしょうか。
まず、登場人物のカテゴライズがすごいっすね。
暗くてコンプックス満載の女の子・めい。
気が強くて美人だけど、なかなか好きな人に振り向いてもらえない、意外と弱いところもある愛子。
やさしくてほんわかしていて、巨乳なあさみ。
この3人が女子のメインキャストなんですけど、なんとなく女子をざっくり3つに分けて、そのピースをそれぞれあてがってつなぎあわせたような感じ。つまり、「誰でも自分を投影できるキャラがいる」って感じっす。
薄っぺらい話だけど、コレがマジですもん。
そして、少女漫画だけど濃厚です。
「やたらとキスしてくる男子」「セックスフレンド状態の男女」なんて、私が少女の時代にあっただろうか、いや、あったけど。「少女コミック」とかでよく連載されてたなあ。まあ「絶愛」とかあった時代だし……でも、肉体関係こそあれ、セフレが堂々と登場したことに(そしてラブホまで出てきたことに)驚かざるを得ない。
笑ったところ
・誰も話し声を聞いたことがない主人公に、学校イチのイケメンが惚れる。
「スゲーもん持ってそうだけどな」
というセリフにゾワゾワする
・暗いけどかわいいという謎設定のため、ストーカーも登場します。しかし、イケメンがストーカーの前でキスしたので、彼はすごすごと去っていったのですが、刺されたらどうするんだ。
しかもこれがファーストキス!?って展開もなあ。好きでもない奴にキスされたら気持ち悪くないか。イケメンでも。
・主人公、いじめられていた原因が「ウサギの死を自分のせいにされて孤立した」から。しかし、「友達がウサギにそのへんの草を食べさせたら死んだ」なんてことあるのか?
・イケメン、学校中のかわいいコとキスしまくっていると聞き、主人公は落ち込む。
しかし「したいって思った子としか、しないよ」という浮気男の言い訳みたいなのを聞かされてズッコケる。
・会って間もないのに、主人公にキスしまくるイケメン。「これが挨拶代わりのキス、かわいいと思った人へのキス、進展した人へのキス、目の前の人への気持ちのあるキス……」と、いろんなキスを繰り出される。気持ち悪い高校生だと思ってしまった。自分の息子だったらアツアツお好み焼きでブッ叩くわ。
・「お前の仕草が好き」というセリフが「お前の乳房が好き」に空耳してしまった私も私です。
・イケメンと主人公、付き合い始める。でも、イケメンの大和のことが好きな愛子が「どうしてエッチした仲の私じゃなくて、アンタなの!?」と言い出す。そ、それはやり捨てられたのではないか……?
・主人公、またしても言いくるめられる。ちなみにイケメンが主人公のことを好きになったのは「まわし蹴りに惚れたから」だそうです。イケメンは昔、いじめられた友達をかばえず、彼が転校したことがすごく気がかりらしい。しかしその直後に(自分の出身中学の中で)「キスしてもいい?」とか言い出して、コイツ本当に反省してんのかとは思いました。
・愛子、イケメンに振り向いてもらえないから別の男とヤッて気分をまぎらわす。実は愛子はイケメンに振り向いてもらうために17キロだったかな?痩せて、お腹の皮が余ったのか肉割れしたのかがコンプレックスなのですが、セフレ相手は愛子のことが本当に好きで「お前は今も昔もかわいいよ!」と言いながら、肉割れにキスしたりするのですげぇ笑ってしまった。肉割れにキスかあ……。
この後、大和の親友(いじめられっ子)が1学年下に入学してきたり、主人公のめいのことを好きになったり、友達の紹介で大和がモデルデビューしたり、そのせいでめいが落ち込んで「私じゃやっぱりあなたと釣り合わないよ」とウジウジしたり、「でも俺はお前が好きだ!」と肯定されまくってハッピーエンドみたいな感じでした。
モデルデビューってなんなのだろうか……。
たぶん、原作はもっと面白いんじゃないだろうかというフォローを挟みつつ、これは立派なおバカ映画だという確信はゆるぎない。
少女漫画原作の映画はけっこう見てきましたが、こんなにパンチが効いてる作品は久しぶりです。
こういうの本気で、すごく本気で作る仕事は楽しそうです。本気でそう思う。
男性が見ても面白いよ。違う意味で。