フランスとカナダの映画、2013年に公開された「天才スピヴェット」。
・天才少年のロードムービー
・その一方で、少年は自分が家族から愛されていないのではないか?という不安に常に悩まされる
という、これまた家族の再生物語です。
「子供のロードムービー」は定番のお話ですが、そこに家族の話をもりもりっと盛り込んだことに、ファンサービスを感じなくもない。
不幸な事故で亡くなった双子の弟。それを自分のせいだと自責している少年は、科学の賞を受賞したことをきっかけに家を飛び出し(誰も頼ってはいけないと思い込んで)、旅をしながらいろんな人と出会い、触れ合っていきます。
「アメリ」「ミックマック」のジャン=ピエール・ジュネ監督がライフ・ラーセンの異色冒険小説『T・S・スピヴェット君 傑作集』を原作に、自身初の3D映画に挑戦したアドベンチャー・ドラマ。スミソニアン学術協会から由緒あるベアード賞を授与されることになった10歳の天才少年T・S・スピヴェットが、授賞式に出席すべく家を飛び出したった一人でアメリカ横断の大冒険を繰り広げる中で、様々な経験を重ね、家族との絆を見つめ直していく姿を3Dによるイマジネーションあふれる映像で描き出していく。主演はTV「ザ・フォロイング」のカイル・キャトレット、共演にヘレナ・ボナム=カーター、ジュディ・デイヴィス。
10歳の天才少年T・S・スピヴェットの家族はみな変わり者。モンタナの田舎で広大な牧場を営む父テカムセは身も心もカウボーイ。小さな生きものに恋する昆虫博士の母クレアに、本気でアイドルを目指す姉のグレーシー。そして二卵性双生児の弟レイトンは、頭脳派のスピヴェットとは対照的に、活発で運動や銃の扱いに長けた父親自慢の息子。ところが、その弟がスピヴェットと遊んでいるときに銃の事故で亡くなってしまう。以来、家族は悲嘆に暮れ、スピヴェットは自分を責め続けていた。そんな時、スミソニアン博物館からスピヴェットの発明が栄えあるベアード賞を受賞したとの知らせが届く。一度は授賞式への招待を辞退するスピヴェットだったが、家にも学校にも居場所のない彼は、博物館の次長ジブセンの熱心な誘いを受けることに。こうして家族に置き手紙だけを残し、たった一人で遥かスミソニアン博物館めざして旅立ったスピヴェットだったが…。
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=348260
スミソニアン博物館の次長が少年を気に入り、スターにしようと目論みます。しかし、その収録現場に親がかけつけ、ドタバタしつつも少年の抱えていたものの重さを両親も知るという終わり方。
おフランスらしいジョークにも満ちています。
賢すぎて「泣けない」(泣くと迷惑をかけるとわかっている)男の子が号泣するシーンなんかは、納得の迫力です。
こういう設定でついキテレツ大百科思い出しちゃうなあ。主人公とキテレツと同い年くらいなんだよなあ。そう考えるとキテレツ、すさまじいですね。