最近、ホラー映画で何を見るか本当に悩む。TSUTAYAのフリーペーパーが小さくなったので見にくいし、紹介される映画の本数も減ったよね。
気になってるのは「ワイルド 私の中の獣」とか、「海底47m」。あと、「スイスアーミーマン」だっけ?は、ポール・ダノとダニエル・ラドクリフが出ているから見たい。そして、「口裂け女VSメリーさん」も、なんだかヤバそうだから見たい。
あと、Jホラーについていろいろ書きたいから、資料をまとめているのですが、だいたい300本弱ピックアップしました。うーん、気が遠くなるよ~!ここから感想タイム。
「パージ/大統領令」
今作で3作目ですが、パージ法が鍵になる大統領選を巡り、パージで家族を失った女性議員、前作(パージ:アナーキー)の主人公のひとり・レオ、さらに元ギャングで今は更生しているコンビニの店長や店員たちが手を貸して、パージを生き抜くって感じの話。
今までの中でも、ビジュアルにすごく力を入れています。パージ側の人たちのコスプレを見ているだけで楽しい。コンビニでの万引きを怒られたことを逆恨みして襲撃する女子高生集団は、デコった銃にバレエのチュチュや下着姿で登場するし、アメリカ国旗や自由の女神をモチーフにしたいかにも危ない集団も登場するし、男を吊るしてその周りをダンスする女性の集団は「クロックタワー」の女の子の幽霊たちを思い出させるし。燃えている人の横でボーッとしている女性の姿、ギロチンにかけられている人など、ショッキングな映像を散りばめています。まあ、見どころはそれだけなんですけど。
ただ、後半の失速ぶりはわりと残念です。「アナーキー」では金持ちのハンティングショーに巻き込まれましたが、そういうお遊びは今回ありません。なんとなく、まだ続けそうな感じも残しつつ、キレイに終わります。
「ネオン・デーモン」
田舎娘がモデルを目指しロサンゼルスに来て、ショーの世界でのし上がっていくという「ブラック・スワン」的な話を想像していたのですが、想像をはるかに超えるクレイジー映画。
これは「モデルのショービジネスの話?オシャレそう!」なんて軽い気持ちで借りた女子が、夕飯を吐く映画だぞ。
ただ、私はすごく好きです。後半30分はとにかく、衝撃の連続。少しずつ思い描いていたストーリーから輪郭がズレはじめて、違うところにストンとはめこまれます。それが気持ちいいし、恐ろしい。脳を汚い手でつつかれているような不快感がある映画です。素晴らしいですね。
美に執着するモデルを描いているという点では、「ヘルタースケルター」を思い出させる話ではある。
「霊幻道士 こちらキョンシー退治局」
これは正式な続編なのだろうか?落ちこぼれの青年は実はキョンシーに噛まれても感染しない特殊体質で、それを活かしてキョンシーを退治する部門に雇用される。だが、彼はキスをしてしまった美少女キョンシーを家にお持ち帰りしてしまい……という、キョンシー映画というかホラーラブコメ。
キョンシーが見たいのに、全然出てきません。ただ、女の子がかわいいのでそれだけは癒やされる。香港映画だけあり、アクションはしっかりしています。ただ、面白いキャラがいっぱい出てくるので、どうせなら普通にコメディにしてほしかった。
「オー・マイ・ゼット!」
前半はコミカルなゾンビコメディ、後半は人間ドラマドロドロのホラーという感じ。想像以上に、ゴア描写がしっかりしています。どちらかというとワンシチュエーションの密室劇ですが、ラストの疾走感がすごい。「アイアムアヒーロー」以来、邦画であまりゾンビ映画を見かけることもなくなりましたが、久しぶりにしっかりした邦画ゾンビを見た感じ。
「X-DAY 黙示録」
24時間だけ悪魔が世界を襲来し、人類を減らした。その1日がまたやってくる……という話。悪魔と闘い続ける家族を描いていますが、なんといいますが、ちょっとズレてる印象もある。混乱、襲来、戦闘とベタに話は進んでいくのですが、悪魔が襲来してくる時に若者たちは公園に寝そべり、涙を流している……とか。主人公一家+息子のガールフレンドで行動するのですが、このガールフレンドの家族がどうなったのかなんてほぼ描かれないし。悪魔に噛まれると感染する?ような描写もあるのですが、と言っても悪魔のようになるわけじゃなく、ただ言うことを聞くようになるみたいな感じです。主人公夫婦は離婚しているのですが、新恋人が死んだ直後に復縁したり、神経がワカラン話ではある。悪魔はクレイアニメーションみたいな造形で、それは面白かったです。
「DEMON デーモン」
田舎町の支配者に対抗する独身美女、老人、その仲良しの青年の3人の話。アンソニー・ホプキンスが人のいいおじいさんを演じているのですが、ラスト数分だけねっとり演技で楽しませてくれます。閉鎖的な環境で、暴力的な光景が日常的に繰り返される……のかと思いきや、田舎町の支配者がしているのがドラッグの密売くらいなので、具体的に何が怖いわけでもない。のですが、誰も手を出せない乱暴者といえばたしかに対抗しにくいかもしれない。あと、戦うシーンがすごくあっさりしてます。
また、主人公の美女が「び、びじょ( ^ω^)?」という感じなのもちょっと……。
ここから旧作。
「ホスピス」
医大生たちがある青年を殺してしまい、それを隠蔽。だが、青年はどこから得たのか超能力で他の人間の体をのっとり、次々に医大生たちを殺していくというのがメインストーリー。主演のアリエル・ケベルは「リーカー 地獄のモーテル」や「呪怨 パンデミック」、「ゲスト」にも出演していて(リメイク系が多いのはなぜだろう)、基本的にはドラマ出演が多い方ですが、この映画ではすごくいい味を出していますね。ムスッとしている時、イライラしている時の顔がすごく険しくてセクシーだぜ。話としても特徴的だし、ゴアはしっかりしているし、ただそれ以外のシーンが長いのでダレるという欠点は無きにしも非ず。
ちなみに、ジャケはなぜかナースコスプレですが、映画の中にはそんなモン出てきません。この人は誰なのだ。
「ハンガー」
なぜか家に届いたので見た(なぜ借りたのか不明。たぶん、1年以上前にノリで頼んで忘れてた)
ヴァンパイアの話なのですが、血を吸っても限界が来て死んでしまう人間、血を吸われて吸血鬼になっちゃった人間などが登場しつつ、ただただお耽美な空気が流れる感じ。
ヴァンパイアとしての寿命が切れかかっている男性が、病院に行って散々待合室で待たされているうちに20年老いるといいシーンは面白かった。
ちなみに「ラ・ラ・ランド」と「君の名は。」も見た。「君の名は。」は映画館で見ればよかったかな~と思いつつ、やっぱり気恥ずかしいから家で見てよかったんだと思う。「ラ・ラ・ランド」は、好きなキャストなのに苦手な話だった。なんで他人の失恋話(しかも架空)を見て嫌な気持ちになるんだ……と、自分の心の狭さを実感。
ポップなノリのホラーなら「パージ:大統領令」(ただしスッキリはしない)、グロゴア暴力残酷描写が全部イケるなら「ネオン・デーモン」をおすすめしたい。